その日。生贄は来た。

よくある間違えの一つに、『アナ骨』と『アナヨガ』が曖昧のまま参加してくる人がいる。僕はそれを『生贄』と呼んでいる。

 

『アナヨガ』かと思い、『アナ骨』に来る人はまず、い・な・い。

 

『アナ骨』のつもりで来てみたが、しかし、実際は、『アナヨガ』でした。

が現実である。

『えっ、アナ骨でないの?』その呟きは、時既に遅しである。

 

因みに、『アナ骨』は、自律神経の調整と安定を軸にしている骨盤系のヨガである。

対して『アナヨガ』とは、ZONEという名の生死の極みを彷徨う、壊れかけのジェットコースターに乗るような、そんなヤバイ人生体験でもある。

 

クラス後には、『生きてて良かった』が合言葉になっている程だ。

 

2年前、真夏の一番暑い日。その『生贄』は、何も知らず、鎌倉という遠方から足を運んで来た。

 

その場所は、強者ばかりが勢揃いの『manawa house』さかたのりこのスタジオだ。

 

このスタジオの緊張感は、初めて参加の方々には、押しつぶされてしまうようなものがあるらしい。

 

その『生贄』の雰囲気からは、先に書いたような勘違いを恐らくしているのであろう。伝えてなくてもよいものか…?

 

 

『帰るのなら今だ!』と。

 

真夏の一番暑いその最中。アナヨガは扉を開いた。

 

クラス中、トイレ行く人は普通にいるものだ。珍しくもない。そのシーンには慣れているのだが…。

 

クラス中、その『生贄』は、水が欲しくて、何度もトイレに駆け込んでいた。

飢えた動物が、危険を顧みず、水を漁るかのように…。

 

しかも、その『生贄』は律儀であった。すみません、水飲んできます。と、一等兵が軍曹へ許しを請うかの如くである。もしかすると敬礼までしていたのかもしれません。

 

その一言を言い残しトイレに走るという、全くをもって不思議な奴だったのだ。

いくらなんでも、ここは戦場でない、勝手に言ったら良いんだよ!

 

 

一等兵らしきそんなヨギーニは、後にも先にもいないであろう。恐らく世界で一番、律儀な奴と呼んでも過言ではないはずだ。

 

しかも、飲み水がトイレ。

 

そんな奴は、今の日本、何処探してもいやしない。

…最後の名誉の為に断っておくが、便器から流れ出る水ではない、トイレ内洗面所の水である。一応は飲めるものだ。しかし、普通、飲む選択をしない。

 

つまり、悲しいかな、それほどまでに追い詰められていたのだ!その律儀な奴は!

 

その夜、もう2度とmanawaへは行かないと心の中で固く、固く誓ったと言う。

 

しかし、その律儀な奴は、その誓いを反故するかの如く、割とアナヨガに来ているではないか?

 

何故だ?

飲み足りないのか?

manawa hの水が!!

人生で、あんな旨い水は初めてだったというのかい?

 

 

その律儀で生真面目な生贄は、今、神奈川県大磯のスタジオnico yogaでアナ骨をやってくれている。

 

スタジオ主宰の紅子は、その律儀さに沢山の力を貰っているようだ。

 

『私のような〝いいんだよ〟タイプのヨガが好きだった生徒さんも、アナコツにはまられていて、真由美先生が生徒さんの新しい部分を開いてくれたのだと思います。』

 

嬉しい言葉だ。

 

4/10  坂本真由美と一緒に、美味い水を飲もうではないか!

 

 

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